数年前まで、基町住宅地区に隣接して、本川側には広島県営基町アパートが建ち並んでいました。その中には、スターハウスと呼ばれる部屋が三方向に飛び出るように配置されたアパートがありました。現在は、除却されて空き地となり、白い仮囲いの壁に囲まれています。
基町プロジェクトでは、スターハウスが取り壊される前に、動画や高精細カメラでスターハウスを撮影しました。
今回は、実験的に模型を段取りを探る目的で、スターハウスを簡易モデルで再現してみたいと思います。なお、YouTubeのスターハウスと地図上のスターハウスは立地が異なる別の建物です。ただし、外観は同じだったと記憶しています。
まず、国土地理院の基盤地図から、スターハウスの形を探します。PDFで書き出して、イラストレータで開きます。
イラストレーター上で、スターハウスのパスの角度を調整します。
建物の形の精度はそれほど高くないようです。
パスの形を左右対称にしたり、サイズの数値を整数にしたりして、3Dプリンタでプリントするモデルの平面図を作成します。なお、今回は実験なので、設計図からモデルを作成していません。実際の設計図を使ってモデリングすると、サイズ感など結構変わってきそうです。
ものすごく簡単な平面図らしきものができました。イラストレーターから、DXFファイル形式に書き出します。
SketchUPという3Dモデリングソフトで、DXFファイルをインポートします。
スターハウスの高さがよくわかりませんので、仮に15mとして3Dモデルにしてみます。1/500サイズでは、高さ30mmになります。何のディテールものない、のっぺりとしたモデルができました。モデルをSTLファイル形式にして、3Dプリンタ(正確には、スライサソフト)に持っていきます。
プリント中。しばらく待ちます。
…そういえば、スターハウスの外観写真があることを思い出しました。地上から撮影した写真なので、パースがかかってますが、建物の高さの雰囲気を探る参考になるかもしれません。
大雑把に高さを比べてみたら、高さ30mmは低すぎることがわかりました。そんな気がしてたんだ。
高さ30mmのモデルに、写真を合わせてみた。どう考えても高さが足りない。
6mm足して、36mmくらいでやってみましょう。
左から、スターハウス(高さ30mm)、スターハウス(高さ6mm)、窓
合体。なんとなく雰囲気はわかります。
地図の上に置いてみました。